-突発性難聴 | 品川大崎 鍼灸マッサージ整体 手ごころ治療室

突発性難聴

近年増加傾向にある「突発性難聴」をご紹介します

この病気は突然片方の耳が聴こえなくなる病気です。
発症は突然で、難聴になった瞬間を語ることができるほど突発的です(例えば「朝起きたら」とか、「図書館に行く前はなんともなかったのに帰ってきたら聞こえにくくなった」とか)。

ある程度時間をかけて徐々に難聴が進んだケースは突発性難聴ではありません。
難聴の型は感音難聴です。一般的には40~50歳代に多い症状です。
原因は不明ですが、何らかのウイルスが原因という説、血流が悪くなっておこるという説、偏た食事や睡眠不足、忙しく不規則でストレスフルなライフスタイルや疲労が重なって発症すると考えられています。

突発性難聴が発症するメカニズム

音を聞くとき、中耳の耳小骨から伝わった振動は内耳の蝸牛のリンパ液に伝えられ、有毛細胞を振動させ、脳へ伝わる電気信号に変換されまが、この有毛細胞が障害されることで発症します。

主な症状

1.症状

①雑音 ②耳が詰まった感じ ③耳鳴り ④眩暈 ⑤吐き気

2.難聴の程度

・急に聴こえにくくなったと自覚する程度の難聴、すなわち中程度から高度の難聴です。

※突発性難聴に伴う眩暈は、一過性でメニエール病のように繰り返す事はありません。

診断

1.耳の視診で外耳道に閉塞がない
2.鼓膜にまったく異常が認められない
3.聴力検査で片方の耳の感音難聴が同定できる
4.随伴症状

①耳鳴り ②眩暈

治療方法

1.治療は耳鼻咽喉科で行います。
2.治療法

①ステロイド薬 ②循環改善薬 ③代謝賦活薬 ④ビタミン剤
⑤星状神経節ブロック(交感神経を抑制して痛みの伝達をブロックする)
⑥高気圧酸素療法(高気圧環境かにおいて高濃度の酸素を吸入)

3.早期治療が大切

発症から10日以上経過すると聴力が回復する可能性が低くなりますので、症状があらわれたらすぐに医療機関を受診しましょう。

一般的に感音難聴は治癒困難ですが、突発性難聴はきちんと対処すれば治す事が可能です。
再発はしませんが、もし再発したら突発性難聴以外の疾患を疑わなければなりません。

4.入院後の治療

①ステロイドホルモンの漸減療法を血漿増量剤の点滴と組み合わせて行います。
②ビタミン溶液、ATP製剤溶液なども同時に加えます。
③大体7~10日間、毎日点滴を施行し、自覚症状と聴力検査で評価します。
④上記の治療で聴力が回復しない場合は難治性の難聴と考え、高圧酸素療法や星状神経節ブロックを検討します。
⑤ステロイド治療により血糖値が上昇し、糖尿病が急性に増悪することがあるので、糖尿病と言われた、あるいは糖尿病治療を受けている場合には、内科の医師による血糖値のコントロールを同時に行うことが大切です。
⑥妊娠中の方や授乳中の方が突発性難聴になる場合もあり、そのような時は、安全な薬剤とそうでない薬剤とがあるので、産婦人科医と耳鼻咽喉科医の充分な連携が必要です。

まとめ

私がこれまで担当してきた利用者様(特に会社)においては、この突発性難聴を発症する方が非常に多いです。
突発性難聴が治らない場合、突然の失聴が患者に与える精神的負担は極めて大きいものです。

外見的に障害が見られず周囲の理解が得られにくいことに加え、健康体からの突然の発症からくるショックや、耳の異常を常時自覚せざるを得ないため、深刻なストレスと精神的苦痛を常に強いられます。
特に大人になってからの中途失聴は障害認識が難しく、それまで築いてきた友人関係・家族関係・社会的地位などを危うくする場合もあります。

病態は内耳の血液循環不全ですので、血液循環が悪くならないように注意が必要不可欠です。

具体的には、栄養のバランスを考えた食事を取る、睡眠を十分にとる、極端に熱い入浴や長い入浴は避ける、できるだけ禁酒禁煙をする、耳に大きすぎる刺激を与えないなど、どれも当たり前のことばかりですが重要なことです。

臨床では、睡眠不足、過労、ストレスが加わった時に発症が多く見られますので、精神的な安静も重要です。
突発性難聴は、1日でも一刻でも早い、早期の診断治療が不可欠です。急に「聞こえにくくなった」、「耳鳴りがする」という場合、放置せずその日のうちに耳鼻咽喉科専門医を受診しましょう。

一般的には発症して約48時間以内に適切な治療を開始すれば聴力が改善する方が多く、1週間を超えると治療しても改善しない場合が多いです。

統計的には、適切な治療を行っても難聴が完治するのは患者のうちおよそ3分の1で、あと3分の1は改善はするが難聴・耳鳴りなどの後遺症が残り、残りの3分の1は改善しない、と言われています。

つまり、治療開始が早ければ早いほどその後の症状に大きな差異が出ると考えられています。
ですので、症状を自覚した場合は速やかに設備の整った病院や耳鼻咽喉科専門医の診断を受けましょう。
正確な診断と適切な早期治療が極めて重要になってきます。

メモ

1.突発性難聴の特徴

①いつどこで発症したかがわかるほど劇的に症状が現れる
②全く聞こえない訳でなく、耳が詰まった感じになる
③片方の耳だけに症状が現れる
④耳鳴りや眩暈を伴う人も多い
⑤一度治った後は再発しない

2.難聴の種類

①伝音性難聴
音を伝える部分の難聴で、中耳炎、耳アカなど

②感音性難聴
音を感じる部分の難聴で、メニエル病というとめまい症状が有名ですが、必ず難聴をともないます。
運動会でスタートのピストル音を近くで聞いたり、ロックコンサートで大きい音を聞いたりとかで起こる音響外傷性難聴などがあります。
突発性難聴も内耳の神経系がおかしくなるため後者の代表的なものの一つです。

3.予後を左右する因子

①早期に入院し、安静にして治療を行う
②発症から治療開始までの期間が短い
③感音難聴の程度が軽い
④眩暈を伴っていない場合は治療の予後が良く、伴っている場合は予後が芳しくない事が多い


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